「正しい座り方」を調べて姿勢を直しているのに、夕方には肩が重く、腰もだるい——。そんな方は少なくありません。実は、[[座り方そのものより「座り続ける時間」]]のほうが、体への負担に大きく関わると考えられています。今日は、その“正体”を整理します。
「正しい姿勢」だけでは足りない理由
どんなに良い姿勢でも、同じ姿勢を長く続けること自体が、体の一部に負担を集めます。じっと固定された状態が続くと、筋肉や関節まわりの組織が動かず、こわばっていきます。
つまり、「正しい座り方」を探すことと同じくらい、「同じ姿勢を続けない」ことが大切なのです。
肩こりの背景にある「使えていない筋肉」
前かがみでの作業が続くと、胸や首の前側が縮み、肩甲骨まわりの筋肉が使われにくくなります。すると、本来は動くべき肩甲骨が固定され、首や肩が余分に働いて補うことがあります。
肩こりは、肩が弱いからというより、まわりが動かず、肩が働きすぎているサインのことも。だからこそ、肩そのものだけでなく、背中や呼吸から見直す視点が役立ちます。

腰の重さは、股関節から見直す
長時間座っていると、股関節の前側が縮んだまま固まりやすくなります。ここの動きが戻ると、立つ・歩くの中で腰の負担が減っていく方も多くいらっしゃいます。腰だけをほぐすより、周りの動きを取り戻すのが近道になることもあります。
30分に1回、できる小さなこと
- 01
立ち上がって数歩あるく
トイレや飲み物のついででも十分。“座り続けを切る”ことが目的です。
- 02
肩甲骨を軽く動かす
肩を大きく回す、胸を開く。固定されがちな肩まわりをほどきます。
- 03
深呼吸で肋骨を広げる
背中を丸めっぱなしにしないよう、大きく息を吸って胸まわりを動かします。
スタンディングデスクにすれば解決しますか?
立ちっぱなしも、別の負担になり得ます。大切なのは道具そのものより、同じ姿勢を続けないこと。立つ・座るをこまめに切り替えるのが現実的です。
おわりに
デスクワークの不調は、「座り方の正解探し」だけでは解決しにくいことがあります。まずは“動く回数”を増やすこと。それでも続く重さは、体の使い方から一緒に見立てていきましょう。
Author

長坂 水紀
personal studio Route 代表/理学療法士
整形外科での臨床を経て、予防医学に取り組むため2018年に独立。2022年に神戸・岡本でpersonal studio Routeを開業。理学療法士の評価にもとづく筋膜リリース×ピラティス×トレーニングで、痛みや持病があっても動ける体づくりを行っています。
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